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サブマリン707 II世 開発史 1950年代末より暗躍し始めたU結社団によるUボート攻撃は、世界各国の商用船舶及び海軍艦艇群に多大な被害を与えていた。日本も例外ではなく、海自艦艇群の相次ぐ損失の為、防衛庁はあさしお型(1,650t)の拡大改良型、通称1,900t型を緊急に予算計上した。しかし潜水艦艇より洋上艦艇の被害が大きい為、洋上哨戒任務や攻撃任務も出来る他用途艦としての機能を1,900t型に詰め込もうとした。丁度そのころ米国ではレギュラスミサイルと同時期に潜水艦搭載用洋上艦載兵器としてホーク及びライナーが開発されており、米軍もこの兵器を搭載出来る潜水艦を建造しようとしたが、損傷船舶や艦艇の修理で使用出来るドックが塞がっており、搭載プラットフォームを捜していた。そんなおりに開催された国連のU結社対策会議場で、日本及び米国ともお互いの利害が一致した為、1,900t型にこの兵装を搭載する事になった。 このホークやライナーを搭載する為、1,900t型の再設計を検討したが、とてもこの排水量で収まる訳が無く、米国のハリバットの通常動力型の設計図を基本として新規設計される事となり、基準排水量は2,500tを越えた。 そのうえ防衛庁や米海軍の上層部はU結社の最新潜水艦UX号の建造準備の情報を得ると、更に水中攻撃ロケット弾サンダーロックや垂直射出式のサブロックの搭載まで要求してきた為、更に排水量は増大し、通常動力では速力、航続力等の基本性能が著しく低下する事が判明した。 この為防衛庁ではやむなくハリバットと同じく通常動力艦から原子炉搭載艦へと切り替える事とした。もちろん1隻でも有用な戦闘艦の欲しい米国も二つ返事で原子炉の供給を承諾した。その際、艦の動力部はスキップジャック級に準じた1軸艦に設計変更された。 ただ日本国内では原子炉を搭載するに当たりかなりの反発が予想された為、名称はそのまま 1,900t型通常動力艦として建造を行い、港湾近海の洋上のみ使用する事を前提とした補助機関として、重油も使用出来る小型のディーゼル機関も搭載する事にした。フェイクとしてシュノーケル(実際には哨戒用レーダー)も装備した。そして船体建造後、米国に通常動力で渡航し、ホーク、ライナー等を装備する際原子炉も搭載する事を考えた。 それでもこの艦が原子炉を搭載している事実を国民に知られる可能性があった為、防衛庁では、この強力な艦を早急にU結社事件に投入する事により、成果を上げさせて、日本国民に原潜の存在をアピールし、原潜の所有を認めさせようという考えも持っていたようだ。 このような経緯で1,900t型潜水艦の建造は決まり、短期間のスケジュールではあったが順調に建造も進み、進水、その後アメリカに渡航、ミサイルやロケット兵装と同時に原子炉も無事に搭載出来た。 しかし予想していなかった事が起きてしまった。 なんと工程98%迄進んだときに、U結社事件が幕となってしまったのだ。 この為、1,900t型潜水艦は竣工したものの、原潜であると言う事を知られる恐れがあると危惧した防衛庁の1幹部の発言で日本への回航は見送られ、そのまま米軍の工廠に繋留されることになった。その間、防衛庁内では1,900t型の去就について、米国への売却など対応策が協議され続けたがナカナカまとまらなかった。 そんなおり、今度はムウ潜団事件が発生する。 しかもU結社事件の最武勲艦とも言われた707(初代)がムウ船団のコッドフィッシュの攻撃で沈没してしまったのだ。 その事を知った防衛庁幹部の一人は、妙案を出した。 それは、今回沈んだ707の艦番をそのまま 1,900t型潜水艦に引き継がせるという事だ。 通常海自では艦名を引き継ぐ事はあるが艦番を引き継ぐ事はない。しかし、707の艦番を引き継がせる事で、707は沈んでおらず、また通常潜水艦として存在しているという事を公式書類上作り上げようとしたのだ。 その代わり、1,900t型潜水艦は米国への渡航中にU結社の潜水艦により沈没したと言う事にされてしまった。 つまり海上自衛隊籍としては、707は1艦だけの存在であり、沈没もしていない。未だに通常動力艦(初代は通常動力艦)として登録してあるのだ。 外形の変更は修理の際、徹底改造したということにした。707は初代の頃1度沈んでから引き上げられ、大規模改装されたこともあり、殆どのマスコミ関係者は信じたと言う事である。 速水艦長以下殆どの707初代の乗組員がそのまま新707に乗り組む事になったのもその為である。 この対策のおかげで、707が自衛隊籍を抜け、P・S・G(太平洋海洋警備隊)に所属が変わってからも、日米軍上層部及び707乗組員以外、707が原潜である事は知られていない。 尚、余談であるがP・S・Gの設立に日本が一番やっきになっていたというのは、原潜である707を早いところ自衛隊籍から外したいという思惑があったからとも関係者の間で密かに囁かれている。 実は、今回の「空想科学潜水艦史」用にサブマリン707 II世の資料を貰った中に、小澤さとる先生解説、長岡秀三(後に長岡秀星に改名)画伯画の、707 II世の内部図があり、その中ではしっかり原子炉が描かれていました。 また、私の所有している1965年発行の別冊少年サンデーの切り抜き付録でも原子炉が描かれてました。 ![]() 自分の記憶の中では通常動力と思っていたのですが、まああの海中戦艦並みの重武装で通常動力はありえないよね、と自分を納得させて、原潜説で描いてしまったんです。 しかし入稿後、ラポート版サブマリン707の4巻P291の賢次と五郎の会話の中では、707 II世の燃料は重油だ(普通ディーゼルエンジンなので使うのは軽油)との証言がある上、同6巻P328では敵側から「通常型潜水艦」と分析される証言があったのです。 つまり707 II世は重油を燃料とする原子炉を持った通常型潜水艦という事になる訳で...(^-^; という事で、この一件辻褄の合わないような事柄を何とか説明出来るるよう、707 II世の開発史をでっち上げました。 原子炉+重油搭載+通常動力艦の全て辻褄が合うように設定してみました。しかも艦番が引き継がれた理由まで説明出来てしまいました。 如何でしょうか? |
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アメリカが威信をかけて建造した世界最大最強の空母アポロノーム。 全長800m、排水量100万トンの巨大艦で、アメリカの戦力の1/3を有し、戦略爆撃機さえ着艦が可能です。3隻に分離合体が可能な上、潜水機能もあり艦底部には2隻の攻撃型原潜エイモスが搭載されています。 エイモス率いるエイモスリーグに乗っ取られてしまいますが、あっけない最後を迎えます。 イラストは原作に沿った形でフェーズドアレーレーダーを付けるなど、チョットアレンジして描いてみましたが、これだと艦橋部の昇降や3隻の分離後の空母機能が発揮出来ない(艦橋が左舷側にくる艦がある)ですね..(^-^; |
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アポロノームが搭載する攻撃型原潜エイモスです。 アポロノームは1船体に2隻ずつ計6隻を搭載しています。707の追撃をかわそうとしましたが、ジュニアの活躍で撃破されてしまいました。 |
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