• 3. 戦艦大和型の艦中央部機銃及び探照灯の管制

    大和及び武蔵の艦中央部の25mm機関砲の火器管制及び150cm探照灯の管制を図示します。

    1.戦艦大和 天号作戦時 (1945年4月)

    大和の艦中央構造物付近の火器管制の配置です。大和では、3連装25mm機関砲2基に対し、1基の火器管制装置が割付られました。しかし図の艦中央部と航空整備甲板両端の4基を除いては明確な火器管制装置がつかなかったようです。図の白が竣工時から装備された25mm機関砲の火器管制の分担で、黄色、水色、緑色が1944年3月増設された25mm機関砲の火器管制の分担、橙色と藍色は1944年11月末に増設された 25mm機関砲の火器管制の分担です。赤は150cm探照灯の指揮管制分担です。尚、一説では下部高角砲甲板上の火器管制装置の視界が狭いので、第2艦橋横の150cm探照灯用管制装置を取り外し、ここに火器管制装置を置いたという説もあります。

    2.戦艦武蔵 捷号作戦時 (1944年10月)

    武蔵の艦中央構造物付近の火器管制の配置です。toshiさんの情報より、手塚正巳著「軍艦武藏」の証言をこの火器管制図の基本としています。この本の下巻P7の(引用開始)「第三機銃群長の蒔苗文雄上曹は、艦橋右舷中腹にある従動照準装置から、上 体を露出した恰好で、五、七、特設一番機銃を指揮していた。」(引用終了)、P8(引用開始)「彼の指揮下にある機銃台は、いずれも覆塔のない裸である。」(引用終了)で、1944年4月に増設された艦中央部の機銃は全て3基管制であったと考えられます。 大和と同じく、図の白が竣工時から装備された25mm機関砲の火器管制の分担で、黄色、緑、水色が1944年3月増設された25mm機関砲の火器管制の分担です。赤は150cm探照灯の指揮管制分担です。