• 戦艦大和の製作
    製作については、天一号作戦時ではなく、資料や写真が多い、捷一号作戦時としました。これは上空からのかなりハッキリとした写真がある事、甲板の塗装が確実に黒だった事等です。
    また日付も1944年10月24日とし、大和が対空戦闘を行なっている比較的動きのある場面としました。

    戦艦大和パッケージ

    1.前準備 2.船体の製作(1)
    3.艦橋構造物の製作(1) 4.塗料の調整
    5.艦体の塗装 6.主砲・副砲の製作
    7.小物パーツの製作 8.船体の製作(2)
    9.艦橋構造物の製作(2)



    1.前準備
     
    最新のキットだけに殆ど手を加えなくてよいと思うのですが、そのまま作ってもつまらない (というよりまともに作る場合は、写真とか資料の方を重要視し、あまり組立図は見ない) ので、細かい部分をエッチングパーツに交換し、また一部の部品についてはピットロード社製の日本海軍艦艇キットの部品へ変更して行こうと考えて、キット以外にも下記の物も追加購入しました。

    種類 型番 製品名 メーカー 価格 個数
    1/700
    艦船用
    エッチングパーツ

    PE-26
    日本海軍 戦艦大和・武蔵用 U.S.Aゴールドメタル社製
    販売:ピットロード東海製

    2,800

    1個

    PE-26 日本海軍 戦艦大和・武蔵用(新) 2,800 1個
    PE-19 ラッタル 900 1個
    PE-20 アンカー・アンカーチェーンセット 1,200 1個
    PE-21 ハッチ・ホース・救命リング 900 1個
    ファインディティール AM-01 日本海軍九六式25ミリ機銃セット ファインモールド 1,300 2個
    1/700 スカイウエーブシリーズ E-10 WW II 日本海軍艦船装備セット[ V ] ピットロード東海製 1,000 1個

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    2.船体の製作(1)
     艦体の製作はあまりにも高望みした為、2隻分の艦体を潰しました。現艦体(3隻め)は船体の各部削除及びパテ修正後、タミヤのサーフェーサーをかけてます。

    前甲板のアンカーチェーン部分及びホールリールを削除しました。 同じく各ホールリールを削除してます
    大和艦体前部加工 大和艦体後部加工
    搭載艇格納部下部の支柱を全て削り取りました。 搭載艇格納部下部の支柱を全て取りつけてます。

    搭載艇出入れ口支柱削除

    搭載艇出入れ口支柱取付

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    3.艦橋構造物の製作(1)

    プラモの宿命として、厚さを薄くするには限界があります。下写真の各ブルワークの厚さも約0.5mm位と太いです。(実艦では350mmとなる) そこで薄く削る部分は削り、またブルワークの高い部品は、下の厚さ0.02mmのステンレステープで作成しました。
    ブルワーク加工対象パーツ ステンレステープ

    加工した結果が下記写真です。
    艦中央構造物加工(1) 艦中央構造物加工(2)

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    4.塗料の調整

    ・ 
    艦艇色の調合
     今回、艦艇色については、実艦の塗装についての考証を行ないましたが、下記を元に艦艇色を調合しています。
     戦時中は明灰白色との報告もありますが、世界の艦船 No.281 1980年5月号 特集・軍艦の塗装で、泉江三氏が調整した呉工廠色を基本とし、色のスケール性や先の戦時中は明るい灰色だったというのを加味して調合してみました。印刷の為多少の色ずれがあるかも知れませんが、今回調整した呉工廠色はこの泉江三氏のサンプル写真と艦艇色の日本模型の1/200シリーズの艦艇模型で紹介された調合比率(白75%、黒15%、青6%、茶4%)を元に調合しています。(尚、調色では一滴ずつ添加していますが、この一滴を約0.02mlと換算しています)


    泉江三氏が調整した呉工廠色に最も近く混合した呉工廠色です。比率は、白75%、黒18.5%、青3.9%、茶2.6%(実際は、白23.5ml、黒4ml+90滴、青60滴、茶40滴)ですが、この調合色は、モデルアート1984年6月号臨時増刊艦艇模型テクニック講座で衣島尚一氏が調合した色とほぼ等しく、ピットロードかラーの呉工廠色より多少薄い程度です。 呉工廠色
    上の色を元に色のスケール性を考慮した艦艇色です。遠方の物を見る場合、色は青く薄く退色する為、それを上記の色にあてはめました。今回の模型にはこの色を採用しました。
    比率は上記の呉工廠色70%、白24%、黒4%、青2%(実際は、呉工廠色17ml、白6ml、黒1ml、青40滴)ですが、上記の混合率より、比率は、白75%、黒17%、青7%、茶1%となり、かなり青い灰色となってしまいました。
    呉工廠色+色のスケール
    ピットロードカラーの呉工廠色です。環境によっては調合した呉工廠色よりかなり違ってみえますが、実際に見た目は多少濃い程度です。実質的にはこの色が一番呉工廠色に近いのではないかと思われます。 PTの呉工廠色
    ミスターカラー32の軍艦色(2)、この色は上記の3色とかなり趣が違い、黄色気味である。 ミスターカラー日本海軍色

     当初、戦時中の明灰白色は判らないと言うことで進めてましたが、リントン・ウェルズ2世氏の記事で表記されているのを艦体の塗装が終わったあと知りました。すでに展示会が近い為、今回はこの塗色で出品します...

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    5.艦体の塗装
    上記の艦艇色を塗装したものが下記です。

    塗装後の艦体
    艦構造物基部の黒の不燃性塗料はそれぞれ艦艇色/黒(50%/50%)、甲板の黒はタン/白/黒(10%/50%/40%)、で塗装しましたが、殆ど見分けはつきませんでした。
    中央部アップ、黒の不燃性塗料はは、艦構造物の基部より3mm(1/700換算で約2m)まで行なっています。

    艦体の塗装(1)

    艦体の塗装中央拡大

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